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2011年2月27日日曜日

4・3講演集会「世界から見た日本―多民族多文化共生の現在」にご参加を!!

先住民族アイヌの権利回復が最大のピンチを迎え、また朝鮮学校の無償化からの排除、沖縄民衆の意思を蹂躙する米軍新基地建設の動向など、日本政府自らが先住民族・マイノリティーの権利はく奪をけん引する深刻な事態が進行しています。こうした事態に対して、私達は「国連人種差別撤廃委員会の勧告を実現!」を掲げて2月19日に集会を開催し、アイヌ・「在日」・沖縄、そして日本の民衆が日本の根っこの問題として繋がり声をあげてきました。

そうした中で、日本人・日本社会の民族排外主義の根幹にある単一民族国家観(皇国史観)を克服するために、日本近代を見つめなおし先住民族・マイノリティーの共通の困難と差異に関する認識を深めることの大切さを実感しています。先住民族の権利回復の中心は、「特に生得の権利である土地と資源、そして領域」の回復です。台湾・朝鮮・中国等への植民地支配は認識しながら、先住民族アイヌの権利回復に無関心な日本人・日本社会のありようは、単一民族国家観(皇民化)の根深さを如実に表しています。また、そのことがアジアへの植民地支配・同化政策への日本人の無責任さを支え強めています。私達は近代天皇制国家のアイヌ・アジアに対する植民地支配・同化政策の徹底した歴史的責任の追及の中で自らの歴史を取り戻し、それを克服することが求められています。4月3日には、そうした問題意識をもちつつ森原秀樹さん(反差別国際運動(IMADR)・前事務局長、アムネスティ・インターナショナル日本元スタッフ)と宇佐照代さん(レラの会)を迎え、「世界から見た日本」をテーマに講演集会を開催したいと思います。ぜひ、ご参加ください!!アイヌの歌舞、トンコリ演奏も予定しています。


2011年2月4日金曜日

政府と国会議員に「先住民族アイヌの権利回復・審議会の設置」を要請!!―国連人種差別撤廃委員会の勧告の実現を!


アイヌ政策推進会議の報告が3月にも出される予定になっています。

その内容は、アイヌ民族に対する植民地支配の歴史的責任を否定した上で、「先住民族の権利に関する国連宣言」に基づく権利回復は切り離されています。すでに昨年3月には、国連人種差別撤廃員会がその作業内容を審査して懸念を表明し、先住民族国連宣言に基づく権利回復を協議すら新たな作業部会を設置することや、もっとアイヌの代表を増大させることなどを日本政府に勧告しました。この勧告の内容は、まさに私たちが署名で求めた2項目と同じ内容です。

しかし、政府はその勧告を無視しており、このままでは3月の報告書の発表で、政府・議員・マスコミなどは「アイヌの権利の見直しは終わった」とのキャンペーンがはられ、権利回復は数10年後へ・・・となりかねません。

そこで私達は、下記のように政府と国会議員に対して、国連人種差別撤廃委員会の勧告を実現すること、先住民族国連宣言に基づくアイヌ民族の権利回復・審議会の設置を要求して要請を行うことになりました!

●要請団体:旭川アイヌ協議会(会長 川村シンリツ・エオリパック・アイヌ)、アイヌ・ウタリ連絡会(代表 宇梶 静江)、東京アイヌ協会(会長 星野 工)、ペウレ・ウタリの会(会長 石川 洋子)、レラの会(会長 石原 修)、原住、アイヌ民族の権利を取り戻すウコチャランケの会(代表 石井ポンペ)、アイヌ民族有志、国連人種差別撤廃委員会の勧告を実現!実行委員会〈呼びかけ人・団体〉 旭川アイヌ協議会  アイヌ・ラマット実行委員会 おんな組いのち 小笠原信之(ジャーナリスト) 金澤 壽(全労協 議長) 金 時鐘(詩人) 佐高 信(週刊金曜日編集人) 辛 淑玉(人材育成コンサルタント) 田中優子(週刊金曜日編集人) 谷口 滋(元東京都同和教育研究協議会会長) 中山千夏(作家) 朴 慶南(エッセイスト) 丸山未来子(おんな組いのち 事務局) 

政府・国会議員への要請書はこちら◆◆◆

先住民族アイヌの権利回復署名呼びかけ人がさらにパワーアップ

署名呼びかけ人に、新たに弥永健一(数学者)(いやながけんいち)さんが加わってくれました。弥永さんは故・チカップ美恵子さんのアイヌ肖像権裁判を支援されるなど、チカップ美恵子さんらとともに先住民族アイヌの権利回復に大きな教訓と財産を残されています。呼びかけ人はさらにパワーアップ!署名の実現まで前進したいと思います。

呼びかけ人・団体
旭川アイヌ協議会 アイヌ・ラマット実行委員会 おんな組いのち 弥永 健一(数学者)  小笠原信之(ジャーナリスト) 金澤 壽(全労協 議長) 金 時鐘(詩人) 佐高  信(週刊金曜日編集委員) 辛  淑玉(人材育成コンサルタント) 田中 優子(週刊金曜日編集委員) 谷口 滋(前東京都同和教育研究協議会・会長) 中山 千夏(作 家) 朴  慶南(エッセイスト) 丸山未来子 (おんな組事務局)

2010年11月30日火曜日

2・19「国連人種差別撤廃員会の勧告を実現!-先住民族アイヌの権利回復・審議会の設置!「在日」・沖縄・あらゆる差別撤廃!」集会に賛同を!

先住民族アイヌの権利回復署名は,皆さまのご協力で720団体・22000筆が集約されています。アイヌの権利回復に、このように広範や労働組合・市民団体の連帯の意志が結集したのはおそらく初めてのことだと思います。みなさまに心から感謝いたします。

さて、現在進行しているアイヌ政策推進会議の報告が来年3月にだされるスケジュールとなりました。その内容は、アイヌ民族に対する植民地支配の歴史的責任を否定した上で、「先住民族の権利に関する国連宣言」に基づく権利回復は切り離されています。すでに、今年3月には国連人種差別撤廃員会が、その作業内容を審査して懸念を表明し、国連宣言に基づく権利回復を協議すら新たな作業部会を設置することや、もっとアイヌの代表を増大させることなどを日本政府に勧告しました。この勧告の内容は、まさに私たちが署名で求めたことと同じ内容です。

しかし、政府はその勧告を無視しており、このままでは来年3月の報告書の発表で、政府・議員・マスコミなどは「アイヌの権利の見直しは終わった」とのキャンペーンがはられ、権利回復は数10年後へ・・・となりかねません。

そこで、先住民族アイヌの権利回復署名の呼びかけ人・団体が呼びかけて、2011年2月19日(土)に星陵会館ホールを会場において「国連人種差別撤廃員会の勧告を実現!-先住民族アイヌの権利回復・審議会の設置を!「在日」・沖縄・あらゆる差別撤廃!-」集会を開催することとなりました。また、国連人種差別撤廃委員会の勧告は、「在日」・沖縄などに対する差別にも懸念を表明して勧告を行っており、日本の根っこの問題として繋がっており、あらゆる差別撤廃!の訴えを共に大きく声をあげていきたいと思います。この集会には多大な資金や力が必要であり、みなさまに集会への参加・賛同をお願いする次第です。よろしくご協力のほ お願いいたします!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●2・19集会賛同には、下記の項目を記入し、上記の連絡先にFAX、Eメール、郵送で連絡し、別途賛同費を振り込んで下さい。またチケット(金券)が必要な方は、必要枚数と1枚・1000円のカンパの振り込みお願いいたします。
団体・名個人名(          )肩書・所属等(        ) 
口数(   )口
連絡先(〒                      ) 
TEL(               )     
Eメール(                  )   
*賛同個人1口・1000円 団体1口・3000円  
チケット必要枚数(     )枚
【賛同費の振込先】  (*賛同団体・個人には個人1枚、団体3枚のチケットをお送りします。口数に関係なく)
ゆうちょ銀行 口座 00140-2―592111 
加入者名 アイヌ・ラマット実行委員会
金融機関からの振込口座 〇一九(ゼロイチキュウ)店(019) 
当座 0592111


【2・19集会概要】


① 主催   国連人種差撤廃廃委員会の勧告を実現!実行委員会

(呼びかけ人・団体)
旭川アイヌ協議会 アイヌ・ラマット実行委員会 
おんな組いのち 岡 大学 講師)小笠原信之(ジャーナリスト)
金 時鐘(詩人) 佐高 信(週刊金曜日編集人)
辛 淑玉(人材育成コンサルタント) 田中優子(週刊金曜日編集人) 
谷口 滋(元東京都同和教育研究協議会・会長) ニファー
中山千夏(作家) 朴 慶南(エッセイスト) 金澤 壽(全労協 議長)
丸山未来子(おんな組いのち事務局)

【連絡先】(TEL・FAX)03(3860)2156  (Eメール) md_ramat@ybb.ne.jp(出原)


② スケジュールについて

・集会 (日時)2011年2月19日(土)

(午後1時)開場(午後1時30分)開演~(閉場)午後4時30分

(会場)星陵会館ホール(東京都千代田区永田町2-16-2 TEL03-3581-5650) 

・終了後デモ  


③ 2・19集会内容 (全体で2時間40分~50分)   
入場カンパ・1000円

●集会名称        国連人種差別撤廃委員会の勧告を実現!

ー先住民族アイヌの権利回復・審議会の設置を!「在日」・沖縄あらゆる差別撤廃!―

ケウトム ピリカ ウタラ アン テケ アンパロ

アルムダウン マウムロ ウリ ソヌル チャプ チャ

美しい心で    我らは    手を  つなごう


・上記の主旨の集会と歌舞の2部構成

【集 会】

アイヌ民族の発言:

川村シンリツ・エオリパック・アイヌ(旭川アイヌ協議会会長)
宇梶 静江(アイヌウタリ連絡会代表)
石井ポンペ(原住、アイヌ民族の権利を取り戻すウコチャランケの会代表)
星野  工(東京アイヌ協会会長)
岩渕 一磨(釧路)

署名他報告: 

出原 昌志(アイヌ・ラマット実行委員会共同代表)

「在日」から:

梁 澄子(在日の慰安婦裁判を支援する会)

沖縄から: 

上原 成信(沖縄一坪反戦地主会関東ブロック 顧問)

教育現場等:

長谷川和男(「高校無償化」の朝鮮学校排除を許さない!全国集会実行委員会)
谷口 滋(元東京都同和教育研究協議会 会長)


(休 憩)5分


【歌 舞】

中山千夏 (コーディネーター) 出演者の対話も
李 政美 (歌)
石井ポンペ(ポンコリ演奏・歌)

古式舞踊(旭川・首都圏のアイヌ)
旭川チカップニアイヌ民族文化保存会(5人)、レラの会(3人)、東京アイヌ協会(2人)、ペウレ・ウタリの会会長(1人)、関東ウタリ会(1人)


集会後デモ

2010年9月12日日曜日

投稿 2010・6・5 「大久保でアイヌ文化を!魂のうた・おどり・ことば」の報告

新宿区大久保は期せずして韓流ブームにのって韓国アイドルスターのグッズを求めて観光客が全国から押し寄せてくる。しかし、新宿区(大久保)が目指すところは多文化共生である。ある特定の民族のためのまちではない。日本人住民も外国人住民もそのことをよく知っているが、大久保にくる観光客には多文化共生の意識はほとんどない。

多文化共生は単に国際交流を目的にするのではなく、生活人として日本人・外国人、正規・非正規、若年・高齢、障がいの有・無、所得の高・低に関係なく、人権が保障されて楽しく暮らせることである。

この大久保でアイヌの実状を知り、アイヌの文化に触れることの意義は大きい。去る6月5日に大久保地域センターで「大久保でアイヌ文化を!魂のうた・おどり・ことば」が開催され、
100人以上の来場者がアイヌの文化を堪能した。当然のごとく外国人も姿を見せ、アイヌの文化に感動したようだ。

川村シンリツ・エオリパック・アイヌさんのアイヌの歴史と自身が体験してきたアイヌの実状を伝える話は大変説得力があり、来場者のこころを揺さぶった。筆者自身もこれまで本から得た知識とはまったく違う世界があるのに改めて気づかされた。

民族衣装を身にまとった、川
村シンリツ・エオリパック・アイヌさん、杉村フサさん、太田奈奈さん、平田幸さん、工藤千秋さん、工藤真由美さん、工藤武彦さんのアイヌの言葉の歌とリズム、穏やかな踊りと激しい踊りが披露され、アイヌの文化に初めて触れた来場者は十分に堪能した。

若い来場者は、自分が知らないアイヌの実状を知って、言葉をふるわしながら「このような機会をもっとつくってほしい」と訴えた。

アイヌの存在を知っていても、これまでに本気で考えたことがある人は少ない。この日「大久保でアイヌ文化を」に参加した一般の方がそれぞれの地域に持ち帰ってアイヌの実情を伝えてくれることを期待したい。

 

江原 幸壱(共住懇)

2010年8月17日火曜日

投稿 埼玉人権教の総会での交流

 さる65日に、アイヌ・ラマット実行委員会が呼びかけて「先住民族アイヌからのメッセージPART2」に参加のために上京された旭川アイヌ協議会のみなさんと、埼玉県人権教育研究協議会また多文化共生に取り組む大久保(新宿)のみなさんとの交流会が行われました。1日に2か所という強行軍でしたが、素晴らしい交流がもてました。埼玉県人権教育研究協議会の石川 享助さん(事務局長)から感想が投稿されましたので掲載します。(大久保での交流会は後日掲載します)


「先住民族アイヌの歴史と権利回復」の講演から

6月5日(土)に行田市地域交流センターにおいて埼人教第35回総会並びに学習会を開催しました。特に学習会では、旭川アイヌ協議会会長でアイヌ・ラマット実行委員会共同代表の川村シンリツ・エオリパック・アイヌさんを招き、「先住民族アイヌの歴史と権利回復」と題してアイヌ民族の歴史や文化、そして様々な課題についてお話ししていただきました。

講演を聴きながら特に感じたことが、自分自身の不勉強さに改めて気づき、恥ずかしい思いがしたということです。一つはアイヌ民族の歴史に対する認識の問題です。日本の地名には古くからアイヌの地名が多く残っていることやアイヌ民族は1万年の歴史を持っていると話されたことなどから先住民族の意味と歴史をきちんと学習しなければならないと感じました。もう一つは、関東には1万人以上、北海道には10万人のアイヌの人たちがいるが、自らがアイヌの民族として名乗っている方は3千人ほどであると話されていたことです。この差別の厳しさはアイヌ民族の問題を正しく認識しようとしてない私たちが作っているということ、「ヤマト」の人たちに問われていることなのだと改めて思いました。

最後には、一緒に参加していただいた旭川アイヌ協議会の杉村フサさん、太田奈奈さんとともにポロ・リムセ(大きな輪の踊り)や知り合いになったときの挨拶の踊りなど歌舞を参加者全員で踊りました。歌と手拍子だけでしたが、見るものではなく一緒に楽しむものというアイヌの人たちの生活や文化の一端に触れ、短い時間でしたが素敵な交流をもつことができました。

2010年6月20日日曜日

「先住民族アイヌからのメッセージーアイヌモシリと首都圏を結んで2」に1300人が参加!

参加者が引き込まれた多彩な内容の舞台!アイヌ民族と満席の会場が一体に!
6・6「先住民族アイヌからのメッセージーアイヌモシリと首都圏を結んでPART2」

プ レイベントの5月26日~28日「アイヌ文化パネル・工芸品展(会場足立区役所アトリウム)」には900人、6月6日のカムイノミには150人の見学者が、そして同日夜のアイヌ古式舞踊公演には250人が参加。延べ1300人の人々がアイヌ文化に直接触れ、その声に耳を傾けてくれました。内容も充実して大成功でした!詳しくはこちらからご覧ください。

2010年5月21日金曜日

6・6アイヌ古式舞踊公演のアイヌ民族パネラーの変更

新たに札幌の石井ポンペさん(原住・アイヌ民族の権利を取り戻すウコ・チャランケの会 代表)もパネラーとして参加されます。

2010年5月9日日曜日

先住民族アイヌからのメッセージーアイヌモシリと首都圏を結んで PART2



先住民族アイヌからのメッセージーアイヌモシリと首都圏を結んで PART2

【プレイベント】 アイヌ文化パネル・工芸品展

5月26日~28日 午前9時~午後5時(最終日4時)(会場)足立区役所1階 アトリウム

【名 称】 先住民族アイヌからのメッセージーアイヌモシリと首都圏を結んでPART2

ケウトム  ピリカ  ウタラ  アン  テケ  アンパロ

美しい心で    仲間(私達)は  手を  つなごう

【日 時】 2010年6月6日(日)ダウンロードイベントPDF

午後4時~午後6時 カムイノミ  会場:「虹の広場」(足立区・千住新橋右岸たもと)

午後7時~午後9時 アイヌ古式舞踊公演 

会場:生涯学習センター・講堂(千住新橋右岸たもと「学びピア21」内)

(連絡)足立区千住5-13-5  電話03-5813-3730)

(交通手段)JR・東京メトロ「北千住駅」から国道4号線北上・徒歩15分

【内 容】アイヌ古式舞踊公演

(講 演)「いま先住民族アイヌからのメッセージ」講師・川村シンリツ・エオリパック・アイヌ 

(パネルディスカッション)司会 中山千夏(作家)

川村シンリツ・エオリパック・アイヌ(チカップニアイヌ民族文化保存会会長) 杉村フサ(チカップニアイヌ民族文化保存会)星野工(東京アイヌ協会会長)平田幸(レラの会)

(古式舞踊)出演:チカップニアイヌ民族文化保存会、東京アイヌ協会、レラの会から

歌舞・ムックリ演奏・トンコリ演奏

*参加無料

【主 催】 ケウトム・ピリカ実行委員会(呼びかけ:アイヌ・ラマット実行委員会)

(問合先)090-6012-0903(出原・平日午後6時以降)

【後 援】足立区・足立区教育委員会・荒川区

【推薦者】   旭川アイヌ協議会 おんな組いのち  荒井和子(元アイヌ教員) 岩崎正芳(埼玉県人権教育研究協議会 事務局次長)  小笠原信之(ジャーナリスト) 金 時鐘(詩人)  佐高 信(週刊金曜日編集人) 辛 淑玉(人材育成コンサルタント)     田中優子(週刊金曜日編集人)  谷口 滋(前東京都同和教育研究協議会 会長)  中山千夏(作家)  朴 慶南(エッセイスト)   針生一郎(丸木美術館 館長)  藤崎良三(全労協 議長)  丸山未来子(おんな組いのち 事務局)

2010年5月7日金曜日

6・6「先住民族アイヌからのメッセージーアイヌモシリと首都圏を結んでPART2」への参加要請

 来る6月6日に「先住民族アイヌからのメッセージーアイヌモシリと首都圏を結んでPART2 」と銘打って、先住民族アイヌのカムイノミ、アイヌ古式舞踊公演などの伝承文化の披露とともに、アイヌ文化パネル・工芸展を開催します。今年のテーマは「ケウトム ピリカ(美しい心で) ウタラ アン(仲間・私達) テケ(手を) アンパロ(つなごう)」であり、アイヌ古式舞踊公演では中山千夏さん(作家)の司会で旭川・首都圏のアイヌ民族をパネラーとしてパネルディスカッションも行われます。またトンコリ演奏では国際的にも交流されているOKI DUB AINU BANDで活躍されている居壁太さんのトンコリの弾き語りも行われるなど多彩な文化が披露されます。

 

●根深いアイヌ民族差別

 この間、「先住民族の権利に関する国連宣言」の採択、それを受けての国内での「アイヌ民族を先住民族として認めることを求める国会決議」、そして有識者懇談会やアイヌ政策推進会議の動きがあり、これまでになくアイヌ民族が報道でも取り上げられています。

 しかし一方では、そうした動きに対して「なんでいまさら民族にこだわるの」「日本国籍をもって日本人と同じに扱われているからいいじゃないの」という無自覚な差別発言と私達は対面しています。

 これは日本社会に巣くう根深い単一民族国家観に由来するものですが、その背景には戦後も同化政策を継続してきた政府の責任があり、私達が先住民族アイヌの歴史をきちんと理解しその声に耳を傾けることが阻まれてきたこと、また無自覚・無関心のままに自らそれを支えてきた痛苦な歴史があります。

●先住民族アイヌの存在を認め、その声に耳を傾けることから

 私達はこうしたアイヌ民族差別に対面する中で、最も身近にある地方自治体(足立区)に「アイヌ民族の人権推進」を行政責任として行う事を求めてチャランケ(話し合い)を重ねてきましたが、区の認識を糾すとともに徐々に理解を引き出して人権推進指針にアイヌ民族の項目が挿入され、区との協力で地域の人々に広く呼びかける企画を重ねてきました。そうした中で、自治体もアイヌ民族の存在を自覚し、また地域の人々の作品展や古式舞踊公演に対する質問や声は、回を重ねるごとに理解の深りを実感できるようになってきました。

 そうした成果で、昨年の「先住民族アイヌからのメッセージーアイヌモシリと首都圏を結んで」にはアイヌ古式舞踊公演・アイヌ文様刺繍作品展などに1つの市民団体としては希有な1700人に及ぶ人々が参加し溢れる共感が寄せられました。

●今年のテーマは「ケウトム ピリカ(美しい心で)」で手をつなごう!

 こうした参加した人々のあふれる共感は、アイヌ民族のみなさんの声と先祖の累々たる犠牲の上で継承されてきたアイヌ文化のすばらしさに直接触れたことに由来します。

 今回は、アイヌモシリのアイヌ文化保存会の中でも定評のあるチカップニアイヌ民族文化保存会の川村シンリツ・エオリパック・アイヌ(会長)さん、杉村フサ(副会長・伝承部長)さんと首都圏で活動されている星野工(東京アイヌ協会会長)さん、平田幸(レラの会・舞踊のリーダー)さんをパネラーとし、その司会を中山千夏(作家)さんが積極的に引き受けてくださり、継承されてきた民族の心(ケウトム・ピリカ)、その歴史と民族性を伝えていただき交流したいと思います。

●先住民族の権利回復を!

 現在、アイヌ政策の見直しが行われていますが、政府はいまだにアイヌ民族を国連宣言にある先住民族(権利主体)として認めず、今年3月の国連・人種差別撤廃委員会では日本政府に対して「もっと多数のアイヌ民族と対等な立場で協議すること。国連宣言の全項目を対象としてアイヌ政策の見直しを行う事。」を勧告しました。

 これは私達が取り組んでいる「先住民族アイヌの権利回復署名」で求めていることと同じ主旨です。先住民族アイヌの権利回復は、政府がアイヌ民族の存在(歴史)をきちんと認め、その声に耳を傾ける姿勢に立つことがなければ確立することはなく、同勧告はそのことを指摘しています。この政策の見直しの結果は、今後少なくとも一世代・30年間はアイヌ民族を拘束することになるでしょう。

 今回の企画も、参加者にアイヌ民族の声に耳を傾けて頂き、アイヌ文化を満喫し直接交流していただくことでその理解を深めていただくことが目的ですが、先住民族アイヌの声を受け止める一助となればと思います。私達は日本人自身が正しい歴史認識を取り戻す中ではじめて、アイヌ民族と対等・平等で人間的な信頼関係が築けることを確信してきました。アイヌ民族のみなさんに協力していただいたこの企画を広く地域の人々に案内すべく、みなさまに案内をお願いする次第です。よろしくお願い致します。

2010年4月4日日曜日

「先住民族アイヌからのメッセージーアイヌモシリと首都圏を結んで2」に1300人が参加!

参加者が引き込まれた多彩な内容の舞台!アイヌ民族と満席の会場が一体に!
6・6「先住民族アイヌからのメッセージーアイヌモシリと首都圏を結んでPART2」


プレイベントの5月26日~28日「アイヌ文化パネル・工芸品展(会場足立区役所アトリウム)」には900人、6月6日のカムイノミには150人の見学者がり、そして同日夜のアイヌ古式舞踊公演には250人が参加。延べ1300人の人々がアイヌ文化に直接触れ、その声に耳を傾けてくれました。下記のように内容も充実して大成功でした!
カムイノミ

カムイノミは千住新橋右岸「虹の広場」を会場として、川村シンリツ・エオリパック・アイヌさんが祭司をつとめ、公演の成功やアイヌ民族の未来への願いを感謝の気持ちで祈りました。アイヌの女性達による先祖へのイアレ(慰霊)も行いました。



アイヌ古式舞踊公演(生涯学習センター・講堂)
感動の“飛び入り”!!

今回は石井ポンペさん(原住、アイヌ民族の権利を取り戻すウコチャランケの会・代表)のポンコリ演奏や、朴慶南さん(エッセイスト)の呼びかけで桶川市のいなほ保育園園児たちが、自分でアイヌ文様を刺繍した衣装で“飛び入り”参加。弓の舞や剣の舞を披露してくれました。彼らが舞台を力強く踏みしめ、跳ね、弓を振る見事な踊りに観客席は驚き、優しい気持ちと関心が一気に引き出され、その後の川村さんの先住民族アイヌの歴史や権利回復を訴える講演やパネルディスカッションへの関心も高まりました。


アイヌの精神を伝えたパネルディスカッション

司会の中山千夏さんの問いによって、5人のパネラーの心が語られ(石井ポンペさんも参加)、先住民族アイヌの歴史や現状、そして自分達を取り巻く被差別体験が語られ、将来の世代がアイヌとして誇りを持って生きていけること、すべてのアイヌの声が反映される権利回復が訴えられました。また、そのための先住民族アイヌの権利回復を求める署名の取り組みへの支持や日頃アイヌとして誇りを持って生き活動していることへの確信などが語られました。



そうした舞台の雰囲気と、観客席も空席が1席もなく、パイプ椅子や場外から見学する人たちもいて、公演の内容の豊かさがいっそう濃密なものとして伝わりました。最後に観客席も一緒にイオマンテウポポを踊り、「ケウトム ピリカ(美しい心) ウタラ(仲間は) アン テケ アンパロ(手をつなごう)」の公演テーマ通りに固く手をつないで終了しました。本当に出演者・スタッフ、またこの公演の推薦人・実行委員会のみなさんの協力が相乗的に公演を盛り上げてくれました。












「ケウトム ピリカ(美しい心で) ウタラ(仲間は) アン テケ アンパロ(手をつなごう)」で大成功!!

また、今回は旭川チカップニアイヌ民族保存会と首都圏のアイヌ民族が相互に応援しながら歌舞に取り組み、「お互いの事が良く分かって、絆ができた気がする」との感想が双方からだされました。





感謝!!!です。